筋ジストロフィーの病型診断を進めるための手引き

的確な「病型診断」で、患者の診療と治療開発を

筋ジストロフィーは、近年多数の原因遺伝子が同定され、病型分類が細分化されてきました。原因となる遺伝子や蛋白に基づいた病態解明の進歩により、新規治療の開発も進みつつあります。

単に「筋ジストロフィーである」という診断にとどまらず、「筋ジストロフィーのうち、いずれの病型に該当するか」を的確に診断することは、治療戦略策定の基盤となり、医療の向上に役立ちます。

そこで、当研究班では筋ジストロフィーの診療向上をはかるため2019年5月に「筋ジストロフィーの病型診断を進めるための手引き(肢帯型・先天性・筋強直性ジストロフィーを念頭に)」第1版を発行しました。

それぞれの病型診断手順をフローチャートで示したほか、注意すべき点をまとめ、実践的な内容としています。

最初に序章をご一読いただき、趣旨をご理解の上でお使いください。

序章 この手引きの使い方
この手引きを作成した背景、目的を示したものです。目次もご覧いただけます。

先天性・肢帯型筋ジストロフィーを的確に病型診断するために

先天性筋ジストロフィー・肢帯型筋ジストロフィーは、多数の病型を包含して使われている総称です。この手引きは、それぞれの中での病型診断に役立つよう手順を示しています。
発症年齢や重症度に幅があり、幼小児期の患者では双方を考慮することが望まれます。

第1章 先天性筋ジストロフィー(乳児~小児筋ジストロフィーの病型診断を念頭に)

第2章 肢帯型筋ジストロフィー(小児~成人筋ジストロフィーの病型診断を念頭に)

筋強直性ジストロフィーの診断手順(筋強直性ジストロフィー1型が否定された場合を念頭に)

成人の筋ジストロフィーでもっとも患者数が多い筋強直性ジストロフィーは、日本ではほとんどがDMPK遺伝子の変異がある「1型」とされています。しかし筋強直(ミオトニー)があってもDMPK遺伝子に変異が認められない場合は診断に難渋します。このような場合にどのように診断を進めるか手順を示しました。

第3章 筋強直性ジストロフィー(1型が否定された場合の病型診断を念頭に)

筋ジストロフィーの病型診断を進めるための手引き 全編ダウンロード

筋ジストロフィーの病型診断を進めるための手引き(肢帯型・先天性・筋強直性ジストロフィーを念頭に) 全編ダウンロード

筋強直性ジストロフィーのスクリーニング法

筋強直性ジストロフィーのスクリーニング問診票と医師向けの説明書を入手できます。
多臓器疾患のため、未診断の患者はさまざまな診療科を受診します。そうした場合の患者を診断する際にもご活用ください。
リンク先は「専門家が提供する筋強直性ジストロフィーの臨床情報(DM-CTG)」です。
筋強直性ジストロフィーのスクリーニング法

筋強直(ミオトニア)現象ビデオ

筋強直現象(ミオトニア)は筋強直性ジストロフィーのもっとも特徴的な症状で、鑑別上重要な兆候です。
代表的な「把握ミオトニア」、「叩打ミオトニア」ビデオのほか、針筋電図で針を筋線維に刺入した時の「ミオトニア放電」では特徴的な音を確認できます。
リンク先は「専門家が提供する筋強直性ジストロフィーの臨床情報(DM-CTG)」です。
筋強直現象ビデオ

筋生検・検体固定・検体送付の手技解説ビデオ

国立精神・神経医療研究センター神経研究所とタイ・マヒドン大学シリラート病院が共同で制作した手技解説ビデオを公開しています。
リンク先は「国立精神・神経医療研究センター 疾病研究第一部」です。
手技解説ビデオ